日本刺繍の歴史は古く、5世紀ごろに仏教と共に大陸から伝えられたのが始まりと言われています。
その後、時代と共に、それまでは殆ど信仰のための繍仏に使われていた刺繍が衣類の装飾に多用されるようになると、日本独自の技法が次々と創作されていきました。現在使われている技法の殆どが、そうやって桃山時代から江戸時代の職人たちの手によって完成されていったものです。
明治・大正時代には、緻密な技法を凝らした刺繍が流行し、今に残る着物や半襟、帯などにその素晴らしい職人技の粋を見ることができます。
現在も、多くは着物や半襟などの和装のものに用いられていますが、様々な小物やインテリアにと活用の幅は広がっており、その繊細な色使いと立体感、絹糸の光沢、古典文様を中心とした洗練された図案など、日本刺繍は格調とその美しさで見る人を魅了しています。
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日本刺繍は、絹の「平糸」もしくは自分で撚り合わせた「撚り糸」、金糸・銀糸などを使い、基本の技法だけで40~50種類、応用に至っては数百種あるという技法を組み合わせて繍われます。
日本刺繍で使用する主な材料、道具などをご紹介いたします。
クロッキー帳に描いたラフデッサンを元に、絵の配置や線を何度も直して、刺繍の図案となるように一本の線にまとめていきます。
教室では自分で図案が描けなくても、教室用の図案や市販の図案集などから自由に使っていただけます。もちろん、図案作成のためのアドバイスやアレンジもいたします.
教室では自分で図案が描けなくても、教室用の図案や市販の図案集などから自由に使っていただけます。もちろん、図案作成のためのアドバイスやアレンジもいたします.
図案のイメージに合った布を選びます。
生地の質や地色によって、作品のイメージや配色がかなり違ってきます。
出来上がりをイメージして布を選びましょう。
生地の質や地色によって、作品のイメージや配色がかなり違ってきます。
出来上がりをイメージして布を選びましょう。
布が短いときは足し布をして、刺繍台に布を張ります。
布質によって、張る強さも微妙に違います。
帯地などの伸縮性の少ないしっかりとしたものは強く張りますが、ちりめんのような柔いものは、引っぱり過ぎないように加減して張ります。縦に布を張ったあと、布の両耳を穴糸で刺繍台にかがり付けて横幅を広げ、 ピンと張ります。
布質によって、張る強さも微妙に違います。
帯地などの伸縮性の少ないしっかりとしたものは強く張りますが、ちりめんのような柔いものは、引っぱり過ぎないように加減して張ります。縦に布を張ったあと、布の両耳を穴糸で刺繍台にかがり付けて横幅を広げ、 ピンと張ります。
布に、チャコペーパーなどで図案を転写し、布の地色とのバランスを考えながら配色と繍い方を考えます。
配色と使用する技法によって、同じ図案であっても全く違った作品に仕上がるのが、日本刺繍のおもしろさです。
配色と使用する技法によって、同じ図案であっても全く違った作品に仕上がるのが、日本刺繍のおもしろさです。
いよいよ刺繍開始です。
日本刺繍の繍いは、普通の運針法と違って、刺繍台に張った布の上から下、下から上・・と、針を垂直に動かします。
日常を忘れて、ゆったりとした気持ちで刺繍するのが、きれいに繍えるコツです。少しずつ繍い重ねられて変化していく過程が楽しめるのも、日本刺繍の良いところ。糸の組み合わせで、自分でも思わなかった効果が生み出されることもあります。
日本刺繍の繍いは、普通の運針法と違って、刺繍台に張った布の上から下、下から上・・と、針を垂直に動かします。
日常を忘れて、ゆったりとした気持ちで刺繍するのが、きれいに繍えるコツです。少しずつ繍い重ねられて変化していく過程が楽しめるのも、日本刺繍の良いところ。糸の組み合わせで、自分でも思わなかった効果が生み出されることもあります。
試行錯誤しながらようやく作品が出来上がりました。以外に大事なのが仕上げです。ここで失敗することもありますので、慎重に、丁寧に糊をつけ、蒸気をあげて仕上げをしていきます。
布と刺繍部分のバランスが整えられ、糸の艶も増した作品。
かがり糸を切り、刺繍台から外します。
布と刺繍部分のバランスが整えられ、糸の艶も増した作品。
かがり糸を切り、刺繍台から外します。
刺繍台から外した作品を、用途に応じて額に入れたりバッグに仕立てたりします。
製品になると、一段と刺繍が映えて感激もひとしおです。
この喜びが次の作品への意欲になるのです。
製品になると、一段と刺繍が映えて感激もひとしおです。
この喜びが次の作品への意欲になるのです。
繍房“朱”の中嶋朱実(なかじまあけみ)です。
私は小さい頃から絵を描くのが大好きで、早くから絵を描くことをライフワークにしたいと思っていました。
自分に一番合う表現方法を探して、ペン画、油絵、日本画、版画・・・と、様々な技法にチャレンジしましたが、なかなか定めることが出来ずに迷っていた時、偶然に日本刺繍と出会ったのです。
一目見た瞬間、その美しさ、細やかさ、図案の妙、伝統の技法の確かさ・・・その全てに魅了され、「これこそわたしの捜し求めていたもの!」と直感しました。
以来、ひたすら刺繍を続けて今に至ります。
まだまだ勉強不足ではありますが、ようやく自分自身の内面を表現出来るようになってきたように思います。
「手芸」ではなく「アート」として、「見る人の心に灯りをともせる様な作品をつくりたい」。そんな願いを込めて、日々針を動かしています。
創作することと共に、この素晴らしい日本の伝統文化を次世代に伝えることも、必ずしなくてはいけない私の役目と思い、現在、米沢と山形で教室を開き、生徒の皆さんと一緒に楽しみながら日本刺繍の普及に努めているところです。
私は小さい頃から絵を描くのが大好きで、早くから絵を描くことをライフワークにしたいと思っていました。
自分に一番合う表現方法を探して、ペン画、油絵、日本画、版画・・・と、様々な技法にチャレンジしましたが、なかなか定めることが出来ずに迷っていた時、偶然に日本刺繍と出会ったのです。
一目見た瞬間、その美しさ、細やかさ、図案の妙、伝統の技法の確かさ・・・その全てに魅了され、「これこそわたしの捜し求めていたもの!」と直感しました。
以来、ひたすら刺繍を続けて今に至ります。
まだまだ勉強不足ではありますが、ようやく自分自身の内面を表現出来るようになってきたように思います。
「手芸」ではなく「アート」として、「見る人の心に灯りをともせる様な作品をつくりたい」。そんな願いを込めて、日々針を動かしています。
創作することと共に、この素晴らしい日本の伝統文化を次世代に伝えることも、必ずしなくてはいけない私の役目と思い、現在、米沢と山形で教室を開き、生徒の皆さんと一緒に楽しみながら日本刺繍の普及に努めているところです。
- 福島県福島市出身 山形県米沢市在住
- ◇平成8年・・・
- 米沢大沼デパートギャラリーにて「日本刺繍展」開催
日本刺繍教室「朱乃会(しゅうのかい)」を発足 - ◇平成13年・・・
- 米沢大沼ギャラリーにて個展「折々の繍い」開催
- ◇平成17年・・・
- 山形市 恵埜画廊(よしのがろう)にて個展「月下逍遥」開催
- ◇平成19年・・・
- 福島県喜多方市 ギャラリー隠れ里にて個展「Eden(エデン)」開催
- ◇平成22年・・・
- 米沢市上杉博物館企画展「母の手」に作品7点を出品
- ◇平成24・25年・・・
- 米沢市民ギャラリーにて日本刺繍教室展を開催
- ◇平成28年・・・
- 高畠町カフェギャラリー ル・オンブラージュにて
個展「天人(あまびと)たちの庭」開催
米沢市民ギャラリーにて「朱乃会20周年記念展」開催 - ◇令和元年・・・
- ル・オンブラージュにて個展「天人たちの庭Ⅱ」開催
christmas art competition in YOKOHAMAにて”アートのある暮らし協会賞” - ◇令和3年・・・
- 米沢市民ギャラリーにて「朱乃会25周年記念展」を開催